摂食障害の患者のこだわり

36歳男性の摂食障害の患者さんが
初回入院してきました。

身長175cm、体重42kg、BMI=13.7


食事を何でもミキサーで液状にして
摂食し、その後下剤を大量に使って
全部出そうとするため、何とかして
ほしいというご家族の要望でした。

一通り、身体検査を行ったところ、
低体重である以外は、身体的には
特に問題はなさそうでした。

しかし、入院時、隠し持っていた下剤を
取り上げられたのが不満だったらしく、
その後何かにつけて外出要求しては、
下剤を買いに行こうとしました。

また、病院の食事は味噌汁、スープなどの
液状のもの以外、一切手をつけず。

たまに、魚などの固形物もみな
味噌汁の中に入れて砕いて
食べていました。

様子を見ていると、この患者さんの場合、
吐くということはできないようでした。

下剤を一切使用させなかったため、
体重は少しずつ増えていきました。

この患者さんは、学生時代、ラグビーをやっていて、
体重が増えると身体が重くて、思うように
動けないと思い込むようになりました。

液状の食べ物を食べると体重が増えないこと
が分かった、さらに下剤を飲んで下痢便
になると、体重がわずかながら減ったという
経験からこの特殊行為の習慣がついたそうです。

一日2回下剤を使用していたこの患者さんに
とって、2週間全く下剤を使用しない生活
は拷問そのものだったようです。

2週間目に体重が50kgとなり、ご本人も
限界がきていたので、今回は初回という
こともあり、退院を許可しました。

ところが、外来通院を約束させたにも
かかわらず、退院後、一切、外来治療
には現れませんでした。