手術に踏み切る前に

部分やせの最終手段として美容整形で
「脂肪吸引」の手術を行う方法があります。

主に腹部に溜まった脂肪は「チューメセント法」

という、麻酔してのカニューレ挿入方法です。

皮下に大量の生理食塩水を注入して、脂肪細胞
をやわらかくさせ、腹部の皮下脂肪を
一気に吸引します。

また、太ももやせには、「セルライトメソセラピー」
がよく行われます。

これは、10種類の成分を配合した脂肪溶解剤、
セルライト溶解剤、解毒剤を注射器を
用いて注入し、脂肪を溶かしてしまう
方法です。

一般的に、この「セルライトメソセラピー」は、
「脂肪吸引」に比べて身体への負担が
少ないと言われています。

しかし、この「脂肪吸引」も「セルライトメソセラピー」
も保険適用ではないため、施術には数十万円の
費用がかかります。

確かに手っ取り早く、気になる部分の痩せを
実現できるので、これらの方法に
頼りたくなるのも理解できます。

摂食障害で治療中の患者さんからも、
このような手術を行いたいという
相談を何度か受けました。

しかし、ここで数十万円もかけて、この部分痩せを
行いたい理由をよくよく考えてみるべきです。

あなたの肝心な「心」が治っていないうちに、
つまりきちんと食生活を管理できる体制が
できていないうちに、短絡的に手術で
痩せても無駄なことが多いのです。

ある過食嘔吐の患者さんで、ふくらんでしまった
お腹をへこませるために、「脂肪吸引」を
行った方がいました。

手術直後はたしかに、見違えるように
お腹がへこんで、ご本人も非常に
喜んでいました。

しかし、この患者さんは、食生活を自分で管理
するという姿勢が整っていませんでした。

手術費用も親から出してもらったものでした。

つまり、自立して生きるという姿勢が確立
していないまま「脂肪吸引」を受けて
しまったのです。

その後、この患者さんは、せっかくお腹が
へこんだにもかかわらず、相変わらず
乱れた食生活を送り、1年後にはまた
同じお腹の大きさに戻ってしまいました。