自尊心と摂食障害の関係

摂食障害にかかる方も、ほとんど
例外なく自尊心の強い方が多いものです。

そもそもいい加減な気持ちでは、極度に

体重を減らすことは不可能です。

「食べたい」という本来、人間に備わっている
本能にも打ち勝って、食べないでいられる
意志の強さ。

むちゃ食いしては嘔吐を繰り返すまで、
ストレスを溜め込んでしまうような
忍耐強さ。

どれも強固な自尊心が根底になければ、
始められるものではありません。

しかし、行き過ぎた自尊心は時として
柔軟性を欠いてしまう場合があります。

摂食障害にかかって、食べ物を余分に
身体に入れないことに思考がまっしぐらに
集中してしまうと、健康面に配慮する
柔軟性に欠けてしまいます。

とにかく頭の中は食べ物とカロリー、
排出方法のことでいっぱいです。

それと共に本来からの自尊心の強さは
ますます研ぎ澄まされていきます。

もう中途半端なところでは妥協できない
苦しさ、辛さ。

内心では悲鳴を上げているのに、自尊心の
強さが摂食制限から抜けることを許しません。

この悪い連鎖を断ち切らせる方法は、柔軟に
考えて行動しなければならない環境を提供
することです。

といってもまるっきり新しいことや興味の
ないことをするように仕向けても、
苦痛を感じてしまうだけです。

摂食障害の患者さんが、最も興味を
持っていることは食事です。

そして、食事を支度したり、料理を作る
過程は、やってみれば分かることですが、
実にいろいろな段取りを考えることを
要求されます。

料理を効率よく作るには、柔軟性も
必要です。

私が、摂食障害の患者さんに、食事作りを
勧めるのはこのためです。